2016年2月1日月曜日

【frank】Spotlight Report取材

Spotlight Report取材


取材者:Jana Angeles
翻訳:@postmcrjapan

英文はコチラ

紅茶派、それともコーヒー派?
うわ。絶対コーヒー派なんじゃけど、ちょっと胃がね、荒れちゃうんよね。ちょっと話長くなるけど、2年前ぐらいにボイストレーナーに色々とお世話なったんじゃけど、俺ほんま歌い方がわからんくて-そういうのよくあるかも(笑)-声って一番演奏しにくい楽器らしくて、ほいで俺的にはドラムが二番目なんじゃ。声帯が見えんけぇ一番難しいと思う-だって楽器って触ったりせんとどう動いとるか分からんけんね。それに声帯って自分のやること全てに影響されるんよ。天気が寒すぎたりとか、寝違ったりとか、寝不足とか、もう面倒なんよ。じゃけん俺のボイストレーナーが紅茶を勧めてくれた、紅茶の話ばかりされてくそ嫌いになったほどね(笑)。でも本当に効くんよ。少なくとも俺は効くと思うよ。プラシーボ効果かもしれんけどね。まぁでももしコーヒーが飲めたら、絶対にコーヒーを飲む。
当然、君は牛乳がダメだから豆乳かアーモンドミルクで飲んだりするでしょうね。
普段はブラックで飲むんじゃけどね。ブラックと砂糖が好き。
オーストラリア、そしてシドニーとメルボルンに来てくれたことはもちろんファンの皆さんがすごく感謝してます。これからのライブは楽しみですか?
ほんま楽しみじゃわ。今回はライブの興奮もあるけど、同時にみんなとのんびり話すこともできる―そういうのが好き。サウンドウェーブがキャンセルになったって聞いた時、めっちゃ落ち込んだんよ。ずっと楽しみにしてたオーストラリア旅だった。実は来る前に誰かと話してたんじゃけど、Stomachachesが1年半も出とるし、絶対冬に行きたかったのにうまくいかんくて。去年も行こうとしたけど、あいにくタイミングの問題で出来んかった。
開催してくれたUtopia RecordsとEureka、そして全てを計画してくれたレーベルに感謝じゃ。もうね、“ファッキンどうかしとるで”って感じなんじゃけどね、素晴らしいよ。楽しんでてほしい。曲をやって、そしてお喋りしたりサインしたり、なんでもあり。
来るのも一苦労だったらしいね。
オーバーに言っとるわけじゃないけどよ(笑)、ニューヨーク市が歴史上最高の積雪に見舞われてのぅ、26か27インチ(~68センチ)くらい。土曜日の夜の便に乗るはずだったけど、フライトが全部キャンセルになって、翌日まで欠便に。ほいで翌日出発したら、次は2時間遅れをくらっちゃってからやっとシドニーに到着したと思ったらスーツケースが行方不明に(笑)でもギターが無事到着したよ。
〝 子供の言う事にめっちゃインスパイアされて・・・〟

移動中に楽器がなくなったってミュージシャンあるあるらしいですね。

でもね、到着した時に空港のデスクで飛行機に乗る前の歯ブラシとかが入ってるセットみたいなやつもらったけぇ、とりあえずはなんとかなったよ。Paul(フランクのマネージャー)がわざわざ空港に戻って自分のスーツケースを取りに行ったぐらいじゃけぇのぅ。でも正直、こういうのが醍醐味じゃ。オーストラリアに行く度に何かしらのトラブルに遭うけぇ覚悟しとったわ(笑)
サウンドウェーブにブッキングされた時はもちろん、大規模フェスの観客の前でプレーすることを想像したと思うけど、観客の数が減ったとは言え、全員正真正銘のFIATCファンの前でこぢんまりとした会場でライブをすることになった今はどんな気持ちですか?
ある意味で嬉いよ。フェスはのぅ、ええもんじゃけど、好きかどうかというと実はそうでもないわい。到着すると会場は混乱しとるし、どうなっとるか誰も分からんし、前のバンドがオーバーしたとかトラブったせいで自分のセットが短くされたりとか、もう大変じゃ。ほいで25分のセットで15分経つと何も聴こえんし、モニターも壊れとるし、観客ものっとるのやら、のっとらんやら。
でもええとこもある。自分のライブに来れんかもしれん人たちの前でプレーができるし、ええバンドもたくさん聴けるし、会えたりもできるけど、やっぱり理想の環境からほど遠いわ。そして今は一つの部屋で数百人とアコギーのみのライブができることになって、それって最高やん。だってそういうアルバムじゃない、ドームライブとかができるようなアルバムじゃないよ。始めからそういうつもりも全くなかったんよ。じゃけんかえってうれしいわ、ほんまによかったと思っとる。
それにアコースティックライブの最大のメリットはやっぱり曲をもっとも生の状態で演奏出来ますね。フランクにとってアコースティックライブの魅力って何ですか?
まぁあんまりやっとらんけどのぅ。丸裸にされとるような感じじゃけんちょっと怖いんじゃけど、たぶん最初にやっとったやつが一番怖かったと思う。当初の考え方がちょっと間違っとったわ。だって何をどうすればええかか分からんかったわ。でもそれって当然じゃない?やっとるうちに分かるようになるけぇさ。ほら、自信がなくてもとりあえず売れるまでは自信満々のふりをしろってよく言うやん?そういうことじゃ。曲をもっとも生でベーシックな状態にさせるのがアコースティックライブの魅力。観客とちゃんと会話もできるところも好き。曲についての質問とか、観客の声が聞きたい。
君は本当に情熱的なミュージシャンだということがすごく伝わります。現在は新しい曲を書いたりしていますか?それと、今は何かにインスパイアされていますか?
めっちゃ書いとる(笑)不思議だよ、だってまさかこれをやることになるとは思いもせんかった。成し遂げたことに満足しとった。しばらくは移動せず、家で落ち着いた日々を過ごしながら全然別のことやろう、音楽なんか考えないようにしようと思ったんじゃ。そう決心した瞬間やっぱりまたこういうことをやっていた。今は出来上がった曲もあればまだ少ししか出来てない曲もある。あと2週間でレコーディングに入るけんワクワクしとる。13歳の時からずっと楽しみにしとったレコーディングセッションも予定しとるよ。
・・・信じとるなら永遠に追い続けることができる・・・〟
ミュージシャンとしてのインスピレーションはどこから来るんですか?
分からんよ、それがええとこなんよ。俺の場合はたぶん、ありとあらゆるところから来ると思う。俺はただ耳をすませればええ。目にしたパターンだったり、突然誰かに言われたことだったりするよ。最近は子供たちに言われたことや彼らの質問にインスパイアされることが多い。純粋すぎて、基本すぎて、逆に賢いわ。俺らってほら、木を見て森を見ず、って感じやん。 年寄りの病気みたいなもんじゃよ。ものごとをもっとも基本の姿にするにはどうしたらええの?基本の姿を見た時こそ、違うように見えてきたりすることもある。そういうことにめっちゃ感謝しとるわ。
子供はもっとも正直な生き物ですからね。言ってることの重大さが分かってないのに大人よりものすごく賢いこと言いますよね。本当、感心しちゃいます。大人として成長しているうちにお子さんたちにたくさん教えてもらったようですね。
ほんまにそうよ。自分はまったくクールじゃない、かっこつけても何の意味ないってすぐ思い知らせてくれるよね(笑)自分が成し遂げたことやTwitterのフォロワー数とか、そんなのどうでもええわけ。(親として)お前はまだウンチを拭いとるよ?ミルクあげとるよ?みんなそうなんよ。
私なんか大人の体をしたティーンエイジャーのような気がするんですよね、個人的に。
俺はこう思うんじゃ。25歳になるとすべてがめちゃくちゃになって、そして30歳になると自分は何も分かっとらんけどそれでええって分かるようになる。でもとある年齢になると〝うわっ今俺は親が自分を育ち始めた年齢じゃ。もっとしっかりしとると思ったのに!〟ってなる。みんながみんなで何も分かっとらんって初めて気がつく。ちょっとビビっちゃうけど、ちょっとホッとするよね。
人生のいいところは以外なところからいいことが起こる。以前はたくさんのバンドと組んでて、そして今はソロで活躍中。ソロになって一番のメリットは?
たぶんひとつのアイディアを、どんなに難しいアイディアでも、最後まで見届けられることかな。俺はバンドにおることが好き。人とコラボするのも好き。好きじゃけど、スタジオだとすぐまとめないアイディアは容赦なく破棄されていく。でも一人だったらそのアイディアを信じとるなら永遠追い続けることができる。それはめっちゃええことじゃけど、結局作業がまったく終わらん羽目になることも多い。最後まで頑張った結果、思った以上に良い仕上がりになったものもあるけぇ救われるよ。
異なるプロジェクトを積極的にやってきましたよね。その積極的なスタンスはFIATCでも健在です。そしてFIATCのライブに参戦したファンに大変ポジティブな影響を与えてるように思いますが、ファンから憧れの存在として見られるのはどうですか?
さっきの親は何も分かっとらんみたいなことだと思うんじゃけど、光栄なのは光栄じゃけど、ちょっと怖いよね。考えてみると〝まぁ、あのクズ野郎よりマシじゃけど〟って思う時もあるけど(笑)でも分かってほしいのは俺はみんなとそう変わらんってこと。人生ってただたくさんの瞬間のコレクションみたいなものだと思う。誰にも奪われることができないコレクションで、俺らが望むのはどうか良い瞬間や感動する瞬間がたくさんありますように、それだけじゃ。
今まではミュージシャンとして人生を変えるアドバイスを頂いたことはありますか?
もちろんよ。たとえば親父や祖父からもらった、情熱的でいろ、自分の仕事に誇りを持ってやれ、さもないと人の心を動かすことができん、そういう基本的なアドバイス。またすごい偶然でRalph Steadmanに会った事があるんじゃけど、その時は思いっきり〝大ファンです。今夜はライブやります。何かアドバイスはありますか?〟って言うたら、当時本を出版したばかりの彼が俺の目をしっかり見てこう言ってくれた。〝間違った音でも正しい音であるようにやれ。〟思い出すと今でも鳥肌立つわ。要するにルールなんてない、全てが自分次第じゃ。

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