Frank Iero and the Patience
記事:Alex Sievers
翻訳:@frankierojapan
Frank IeroのデビューアルバムStomachachesはオールタナティブミュージックのモダンクラシックだった。音が強くてでかい、耳障りに近いと同時にポップ感あって、メロディーも美しい、そして内容がパーソナル。マイケミのメンバーとして習得した作曲ノーハウと、残念ながら過小評価されたLeathermouthのエネルギーと攻撃性を持つアルバムだ。元々のバンド名frnkiero andthe cellabrationが改名されて今はFrank Iero and the Patienceとして活躍中。新しいバンド名はIeroとバンドメンバーにとって新しいステージの幕開け、そして新しいアルバムParachutesも。1枚目のアルバム同様、Parachutesはうるさくて攻撃的。しかしまたポップ感もメロディーもしっかりあって前回よりもっとパーソナルで正直。かなりいい感じです!来月末リリース予定2枚目のアルバムを記念して、我々はバンドの将来、アルバムアート、正直に作曲することの大切さと責任、そして作曲した曲の中でもっとも辛い曲についてIeroに聞いてみた。
Soundwave Festivalの中止もあって、初豪州ツアーがアコースティックのみになったけど、ファンからの反応はすごかったね。その反応を見てフルバンドとの10月のツアーへの期待は大きい?
大きい、かな?よう分からんけど。どうしてもオーストラリアに行きたかったけん開催したツアーだったけんね。でもたくさんのファンが今のプロジェクトを楽しみにしてくれとるし、フルバンドとのツアーじゃけん俺もめっちゃ楽しみにしとる。アコースティックライブはもちろん楽しいよ、曲がいつもと違う形で聴けるし。でもロックっていうのはやっぱり暗いクラブが一番似合うと思う。どっちかよりとかじゃなくて、ただ・・・フィーリングが違うだけ。アルバムの目的のままプレイしたいけん楽しみだ。
なるほどね!Joyridingみたいな曲は確かに全然違う形になるよね。Frankとバンドメンバーの3人はバンドの将来についてどう思ってる?今じゃ名前も違うし、新しいアルバムも出るし、雰囲気としてはちょっと違うし。
すごくいい質問だ。だってプロジェクトを始めた時、自分だけの我がままプロジェクトだった。やらんといけんような気がしてさ。元気になるために曲を書かんといけんかった。事実上、音楽を辞めてたんじゃ。CDを録音してどっかの引き出しに仕舞いこんでタイムカプセルにするつもりだった。でもレーベルに入って、人がアルバムを聴いて、ツアーに出てさ。そして今、アルバムを出すというのはどういうことかよく分かるけん、なんか不安になるよ。今はstomachachesと違ってちゃんとアルバムとして考えて進まんといけん。今回は一人でパソコンに向かって黙々と作業するのではなく、ほかの人と一緒に作曲・録音ができる。じゃけん今は可能性が無限大。俺がアーティストとして自信がついてきたことが聴こえるし、バンドの成長も聴こえる。俺には、一人でなんちゃって作ったのではなく、ちゃんとバンドの音がするアルバムだと思う。今回のアルバムはもっと直感的でいきいきしよると思う。
改名が気になったけど、普段ならpatience(忍耐、我慢)は柔らかくて、ゆっくりで、抑えたイメージがある。しかしこのアルバムはかなりパンク―音がでかくて、時には強烈だ。例えDear Percocetの叫びはLeathermouthを思い出させるね。
あら、ありがとう、なんて嬉しい言葉じゃ!そういう性格の一面はいつも何かしらの形でプロジェクトやプレイする音楽に出ると思うよ。
バンド名は人に静けさや慰めというイメージかもしれんけど、カオスの中に慰めはあると俺は思う。バンドをCellabrationと名づけた理由と同じさ。2年前は作曲家としてフロントマンとして不安だったけん、注意をそらす何かが必要だった。ライブに来てくれた人にその不安がバレんようにね。でもその必要はもうない。
それはよかった!I'm A MessにI like the saddest songs, pretending I'm alright(とんでもなく悲しい曲と平気なふりをするのが好きだ)という歌詞があるが、アルバムのパーソナルな正直さをよく表してると思う。
最初のアルバムを書いた時は誰も聴かないと思ったけんどう思われるかまったく考えてなかった。今回は聴いてくれる人がいること、歌詞を読んで解釈することが分かったけん伝えたいことを伝えようと思った。音楽を書く時や、芸術を作る時、人がどう感じるか、どう解釈するか、どう体験するかコントロールできん。これだけは意識したかった。作詞作業がほんま大変だった。じゃけんこそアルバムはRoss (Robinson)と一緒に作ってよかったかも。彼はアルバムで伝えたいことや、曲の意味をすごく大事にする人間なんじゃ。彼と一緒に仕事して作曲や自分の曲について色々学べる。曲のテーマだと思ったことが実は全然違ったことはあったよ。
でもキミの言っとることは正しいよ、自分でもこのアルバムではできんと思った正直さがある。人が自分の歌詞を読むって気づくと、考え方は2つある。真実をベールに包んで嘘をつくこと、それともできるだけ正直で分かりやすい書くこと。俺は後者を選んだ。
本当にね!きっとファンは喜ぶよ。こういう歌詞を必要以上に分析するファンはもちろんいるよね。以前からある知名度や歌詞のタトゥーを彫るファンなど考えると、自分が人に与える影響についてはどう思う?責任感を感じる?
微妙なところだと思う。自分が出したものを消費してくれる人がいること、大切に思ってくれてることはひとつの大きな責任だと思う。そんな責任いらんと思うかもしれんけど、それでもやっぱりある。じゃけんその責任感に怯えて書くと何もかも考えすぎてしまうし、メッセージが分からんくなるほど頭がいっぱいいっぱいになる。この曲に救われたと言われたりとか、タトゥーや手作りTシャツ、アートプロジェクトなど見せてくれるとさ、その時の絆がすごくリアルですごくポジティブなんよ。
アルバムアートがすごく印象的だが、たくさんの取材や報道発表にも言ったようにパラシュートは救命意道具だ。それがなかなか面白いと思ったけど、アルバムカバーにある子供はフランク、そして2人の幽霊がご両親に見えたけど、どう?合ってる?
合っとるよ!言ってくれて嬉しいよ、その通りじゃ。第一印象として最も大事なのはアルバムアートだと思うんじゃけど、考え始めた時は救命道具や安全安心を与えるものについて考えてた。それを初めて体験する時は両親に会う時じゃけん、アートに親をいれんといけんと思った。写真から作品を作るアーティストAngela Deanに連絡して、親が俺を抱っこしとる古い写真を送った。じゃけんカバーにある幽霊2人は俺の実の親なんじゃ。
すごい!アルバムの意味とよくマッチしてるね!両親といえば、最後のトラックSeptember 6thについて話たいが、父親に近い存在を失うことについての曲という印象を受けたが、差し支えなければ曲について教えてくれませんか?
曲は祖父についてだ。2015年9月6日は祖父の命日。俺には絶対書かなきゃいけん曲だったけど、書くのが一番大変だった曲かも。アルバムの基盤じゃ。正直言うと・・・ちゃんとできたことが信じられんよ。辛かったよ。でも祖父がきっと気に入ってくれる自信はあるし、一番誇らしい曲でもある。パラシュートについての曲に祖父のことを書かないなんてありえんけんね。祖父は俺の全てだった。
そうですね。話してくれてありがとうございます。言った通り、その曲の辛さが声に出てるよ。包み隠すことなく正直で率直なFrank Iero曲といえば、September 6thが代表的と言っても過言ではないと思う。
あら、ありがとう。めっちゃ嬉しい言葉じゃ。俺もそう思うわ。
それでは僕らのインタビューはここまでだ、Frank。電話で取材させてくれて本当にありがとうございます!いいお話がたくさん聞けて嬉しい!
こちらこそAlex、ありがとうございます。
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