取材者:Gaz Coombes (Supergrassなど)、Gerard Way
翻訳:@postmcrjapan
Gaz(以下GC):で、ほかのステージネームとか考えてた?それとも最初からGerard Wayでいこうと思った?
Gerard(以下GW): たぶん今回は初めて言うかもしれない。最初はスリーピースバンドを、新しいバンドを始めようと思った。すごくうるさいスリーピースのファズロックバンドがやりたくてさ、もしその時にアルバムを出してたらそんな感じになってたんだろうし、すぐ一緒にプレーできたんだろうね。名前がね、レーベルがすごく嫌がってたんだけど、ベビーアニマルホスピタルというバンドだった(笑)
GC: いいね!俺好きよ!
GW: 僕も好きだったよ!(笑)なんかすごく大音量っぽい名前にしたくてさ、そんで大音量っぽい響きだったからそれにしようと思ったけど、ちょっと不愉快かも?よくわかんないけど、なんか不愉快な思いをさせるかもって色んな人が心配してさ、でも不愉快でもなんでもないだろう?小さい動物のための病院だもん、ね?
GC: 素晴らしいもんだよ―
GW: そう、素晴らしいもんだよ(笑)そんで僕が自分がやってることとか、ある意味で自分自身のことも、自分のものにし始めて、ソングライターとして自信がだんだんついてきた。僕はフロントマンとしてはラッキーなんだ―キャラを演じるのが得意だし、好きなんだ。色々遊べるのも好き。Gazの最初のPVの好きなところは自分が新しいキャラを作ったような気がしてさ、前と全然違う感じだったから。でね?僕の曲がどんどん大きくなって、全てが大きくなって、気づいたらサックスとかも入れてた時はこれはベビーアニマルホスピタルのアルバムじゃなくて、Gerard Wayのアルバムだって感じだったね。
GC: そうだね、ええ。
GW: いつかは(ベビーアニマルホスピタル)やりたいかもけどね(笑)
GC: ええ、でもやっぱりね、最初はそんな感じだよ。俺もそうだった。自分は最初からGaz Coombesでいった方がいいかどうか分からなくて、色々考えてた。一回はStraw Dogっていう名前思いついててさ、Dogがついてた名前がいいな~って思って。そんでレーベルや友達に話したらみんなが〝ん~どうかな?だってこれは君の音楽だろ?君は君でよくない?Gaz Coombesで何がわるいの?〟って言ってくれた。
GW: そうそう!
GC: それで俺もまぁいいや!って思って、感じたままやってみようって。そしてまぁ、俺の名前も知られてるというのもあるし、それも新しいプロジェクトにとってプラスになると思った。そして別に(本名使っても)構わなかったんだ。ステージネームを使ってあっあの人だ!って気づいてもらわなくても構わないけど、時間が経つにつれ、色々話して決めたのはよっぽどのキラーネームじゃない限りは名前をあまりいじらずにシンプルでいくこと。その時のアイディアはみんなパンチがなかったから、気持ちよく決意できた―
GW: 自分の決意だったのね―
GC: ―本名でいくことをね。
GW: ちょっと質問だけど・・・僕はこういう経験があったけど、バンドが解散した時自分が音楽を作り続くことを決めたけど、その後はちょっとこう自分を隠す時期ってあった?だからこう・・・ん~隠すって違うかな?なんだろう、引きこもるみたいな?自分のアイデンティティーを変えようとした時期ってあった?マイケミが解散した時、僕が変なファズロックバンドを始めてすぐさまミニバンでツアーに出かけたくなったのは自分のアイデンティティを完全に変えて全てから逃げようとしたからだ思うんだけど、わかるかな?
GC:
もちろんよ、それがソロスタートの第一段階だから。最初は自分の気持ちの整理がうまくできなくて、前のスタイルからどうやって抜け出せばいいのか分からなかった。前も言ったけど、Supergrassというキャラが俺に強く根付いていたからそれから抜けるには色々変えなきゃいけないなって覚悟してた。音楽だけじゃなくて、全体的にも違うことがやりたくて、だから名前を変えようと思った。Supergrassってなんだろう、フレンドリーな感じでさ。俺はフレンドリーなんかになりたくなかった。
GW: そうか、なるほど!
GC: 前のイメージが変えたくて、ちょっと謎めいたキャラになりたかった。
GW: 見事に成功したよ、それ。
GC:そして俺は歳を取った。もう17歳じゃないし、そういう若者向きのやつはもう・・・ね?ユーモアとか好きなものは基本的に変わってないけど、確実に歳を取ったから違うんだよね。時間かかったけど、最初のアルバムを作った時気付いたんだ。(前のスタイルとの)距離を音楽的に作っていたんだ。トラックのアレンジやボーカル、ビートへのアプローチ、そしてHot FruitのPVでビジュアル的にも前のスタイルから離れていった。PVの監督も俺もちょっとサイケデリックなSFって感じにしたくて、それによってもっともっと離れていったけど、あくまでも自然な流れだった。
GW: ね、自然だったんだろう?
GC: ソロのライブでマイケミの曲とかはどう?やるの?
GW: やらない。最初は大変だった。だってアルバム一つしかないし、まだ出てもないのに人の前でライブをすることになって、観客も自分があるスタイルで有名なのは知っているし。パフォーマーとして僕らは人を喜ばせたくて、人を楽しませたいって思うからマイケミの曲やんなきゃいけないかな~って思ったんだよ。でも僕が出した結論はやりたくないってこと、そしてやりたくないことをやる自分は誰も見たくないんだろうって―
GC: そうそう、それが大事だと思うよ。
GW: ねっ?僕は観客がそれを分かってくれるだろうと思った。(マイケミ)の曲やりたかったら、マイケミと一緒にやってたってことをね。僕はそれほどマイケミが好きだった。マイケミの曲はマイケミとしてやりたいほどだ。でもそうしたくないから僕と観客の間では暗黙の同意のようなものがあるような気がする。そしていまだにトラブルとか観客からの不満とかはない、すくなくともそんな声が僕の耳に届いてない。(マイケミ)の曲を歌って!みたいなコールもないからなんかほっとする。もしそういうコールがあったとしても、それもそれで構わないけどね?
GC: わかるよ。俺も同じ経験あった。観客が〝All Right〟とか歌ってコールがなかったから嬉しかった。ソロとしてスタートした時はSupergrassの曲はやらないって時々思ったね。
GW: 今日は本当ありがとうございます!
GC: 話できて楽しかったよ。
GW: 本当だね。
GC: 今夜のライブ頑張れよ!
GW: ありがとう!
GC: 超満員だからめちゃくちゃ盛り上がるだろうね!ナイス!