Death Spellsを楽しみにすべく理由
記者:Ashley Robek
翻訳:@frankierojapan
英文はこちら
まだ知らない人のために言うけど、Frank IeroとJames Deweesが新しいバンドを組んだ。名前はDeath Spells。しかし本当はまったく新しいというわけではない。2012年のデビューシングル〝Where are my fucking pills?〟で初めて注目を浴びてからArchitectsと一緒に3公演してからドロドロに汚れたデジタルインダストリアルノイズのデモ数曲を残して消えた。
しかし2016年6月26日にDeath Spellsがアルバムを出す寸前のツアーに出るバンドとして活躍することを発表。同じ日に2012年の活動以来の新曲〝why is love so disastrous?〟も公開。Atari Teenage Riotを思わすこの曲はタイトルと違ってまったく小文字にふさわしい音楽ではない。金切り声の攻撃。中絶された奇異。そのような曲だ。2人が今まで作ってきた音楽と比べ物にならない。嬉しいことにうるさくて攻撃的、そして徹底的に一般向けではない。その上エモをインディーロックからメインストリームへと成長させた2人によるものだ。メンバーが元My Chemical RomanceやThe Get Up KidsだからDeaths Spells聴いてみようと軽率に思ってるあなた、ちょっと考え直した方がいいかもしれない。そういうキミには向いてないんだ。
2人が参加してきたプロジェクトよりフロントマンを勤めたプロジェクトを見てみるとDeath Spellsのノイズテロみたいなサウンドがどこから来たか一目瞭然。カンザスシティーメタルコアバンドCoalesceのドラマーとしても活躍したDeweesがThe Get Up Kids以外にエモロックReggie and the Full Effectのリーダーとして知られてる。容赦なく攻めてくるオープニングが特徴の〝Girl, Why'd You Run Away?〟がのちのDeath Spellsの猛打インダストリアルサウンドに繋がる。しかしそのあとの陽気でキーンとしたシンスと急速に上昇するサビが最初の一撃とまったく違う印象を与える。The Full Effectのより重たい曲〝Apocolypse Wow〟や〝Raining Blood〟のカバーは〝why is love so disastrous?〟とそう違わないが、DSと違って万人受けをまったく無視してるというわけではない。The Full Effectのボーカルも音とハーモニーをちゃんと気にしてる。
ここで元My Chemical RomanceのリズムギターFrank Ieroが登場。1998年から2002年まで大胆パンクバンドPencey Prepで活躍してからお馴染みのマイケミギタリストになったわけですが、彼のボーカルは痛烈だ。Gerard WayのMorrisseyを思わすとげとげしい歌声に比べ、推進力のあるリズムギターリフを弾きながら耳障りなハードコア生まれのバックボーカルを放つIeroがWayと対照的だった。パンクポップ地獄から出たかったIeroの悲痛の叫びだった。だから彼がマイケミ時代の初サイドプロジェクトLeathermouthを結成した時、音楽自体がシンプルだが激しく怒ったガレージロックなのに、彼のボーカルがConvergeのJacob Bannonの血が凍るようなほえ声に似ていたのは想定内だった。ドラマーとしてDeweesも参加したLeathermouthの全てが嫌いアピールとReggie and the Full Effectの華麗なインダストリアルサウンドがDeath Spellsのモンスター級エレクトロハードコアの設計図となった。
Death Spellsの儚い初登場から今まではIeroがfrnkiero andthe cellabration(現andthe patience)のフロントマンとして活躍し、そしてDeweesがReggie and the Full Effectの6枚目のアルバムをリリース。暗くて不安定、難解なアルバムを作る前にお互いのアルバムを出す必要があった。DSはポップではない。精神崩壊をもたらす魂を引き裂く不協和音を作る実験だ。Death GripsがMindless Self Indulgenceにソドミーを行うようなものだ。Nine Inch Nailsの〝Wish〟とSleigh Bellsの〝Comeback Kid〟がどろどろの血ヘドロになるまですり潰したしたものだ。これこそがDeath Spells。アルバムNothing Above, Nothing Belowは2016年7月29日にリリース。覚悟しな。
0 件のコメント:
コメントを投稿