2016年7月29日金曜日

【DS】Kerrang! Death Magnetic

Death Magnetic

デス・マグネティック

 

記事提供:@odetofrnk

取材者:Kerrang!

翻訳:@frankierojapan


4年前、ハリウッドのアパートで誕生したDeath Spells。クレイジーなデビューアルバムが出る直前に、Frank IeroとJames Deweesがお互いを寄せ付けた力を明かす。

2012年、退屈のあまり2人の男がLAのアパートに引きこもった。そしてその2人は深い闇の中へ。当時マイケミのギタリストFrank IeroとThe Get Up KidsのJames Deweesが美しい旋律と不協和音が共存する想いを込めた耳障りで怒りに満ちたものを作った。Death Spellsを聴く時は集中して聴くべき。半分デスメタルや半分エレクトロで100%奇妙。バンド名の由来はFrankの奥さんの祖母。闘病中に息が止まるような発作が何回もあって、毎回突然生き返る。Frankがその発作を"death spell"(死の発作)と名づけた。長い間の沈黙を破り、ついにDeath Spellsが帰ってきた。デビューアルバムNothing Above, Nothing Belowリリース間近、そしてUKツアーの前に2人に取材して、4年前になぜパンクレジェンドの2人がバンドを組んだか聞いてみた・・・




 

Frank Iero(ボーカル、プログラミング)

〝Jamesは長年の友達じゃ。俺はずっと前からThe Get Up KidsとCoalesce(JamesのTGUK前のハードコアバンド)の大ファンじゃったけど、バンドメンバーが知らんくてね。インターネットが出る前だったけん調べようがあんまなかったんよ。そして新しい謎のバンドのことが耳に入った。Reggie and the Full Effectじゃった。すぐに惚れた。俺と友達がライブに行ったらJamesがスリラーの衣装のまま出てきて大盛り上がりじゃったわ。そしてマイケミがReggieのツアーにブッキングされて、すぐ友達に。俺にとって彼は良き友人と腕のいいベーカー、そして最高のミュージシャンじゃ!

プロジェクトが始まった当初はいったい何を作っとるかあんま話さんかった。ダンサーやらポルノ制作やら様々なちょっとヤバイことが行われた奇妙なアパートに住んでてさ、Jamesがバルコニーで音楽聴いて、そして自分の部屋に戻ってぶっ飛んだ音楽を作るわけじゃ。The LocustがMinistryの曲を作っとるような。それを聴いた俺は参加するようになった。ある時はホームセンターで観覧植物いっぱい買って裏庭を完全に囲んだ。観覧植物の壁の中から俺らが作ったデスメタルインダストリアル音楽を爆音で流しよった。あの時はどうかしとったわ。

Jamesはほんまにおもろいやつ。ずっとオンのままじゃ。それに比べて俺は・・・ダメよね。俺ってスーパー真面目とかじゃないけど、どっちかというと真面目で暗い方かな。でも彼はくそポジティブじゃけんね。あんま寝んしさ、1時間とかしか寝んのにいつもワクワクしよるよ。タバコ吸うにも、コーヒー飲むにもなんにしててものぅ。俺には無理じゃ。睡眠ちゃんととらんとダメなタイプじゃ。

類似点はというと、音楽作りへの愛情と音楽に通じて人に何か伝えようとするところじゃ。笑いのツボも一緒じゃし、相手をちょっといじることも好き。お互いノールール大賛成派でもある。人って安心するために自分の周りに壁を作るような気がするけど、俺らにとってはその壁がない方が逆に安心する。あと俺と同じぐらい違うバンドに参加しとる人はJamesしか知らない。彼にいかにも才能があるか何よりの証拠じゃ。 みんな自分のバンドに参加して欲しいもん。

この経験でもっともびっくりしたは、音楽って趣味なんかじゃないって気付いたことなんじゃ。子供の頃から俺がずっとバンドに憧れてきたけど、ミュージシャンはただの二次的なものだって思った。ゆくゆくは本当の仕事をせんといけんよってずっと言われてきた。そして30歳になるまではその考え方しとったよ。しかしDeath Spellsをやってた時、あれは嘘にすぎんことに気付いた。俺はこういう人間なんじゃ。離れることなんかできん。音楽はありとあらゆることを含むんじゃ。キャリアにできないって俺に言った人らはきっと夢に敗れた人らばかりじゃった。俺にとってはめっちゃ大きな発見で、おかげでクリエイティブな部分に大きな衝撃と刺激を与えた。〟




James Dewees(プログラミング、キーボード)


〝初めてFrankに会ったのは2002年だった。Reggie and the Full Effectがマイケミをオープニングアクトとしてツアーしてた。当時はI Brought You My Bullets, You Brought Me Your Loveを出してばかりでバンドメンバーのみんなとすぐ仲良くなった。Frankったら18とか19だったよ。その後はみんなとよく連絡取ってた。2007年からほとんどノンストップで一緒にツアーに出てた。よって、一緒にバスで暮らして24時間ずっと一緒でお互いの生活の一部になるわけだよ。ツアー中みんなはお互いの親友で家族なんだ。自分にとって大切な存在になる。

俺らが作ったアルバムは学校のアートプロジェクトだと思ってる。やりたい放題で好きなだけものをいっぱい乗せたようなやつさ。Frankがプロジェクトに方向性を。音楽的にいうと、1分ぐらいのアイディアしかなかったのに、彼が加わるとそのアイディアがプロジェクトへと進化した。彼がいなかったらどうにもならなかったんだろ。あと俺の歌詞が下手くそだから。Frankが言葉で伝えられることや、とある瞬間を言葉で完璧に表現できるところずっと尊敬してた。俺にはできないことよ、そういう才能がないっていうか。好きな女の子についての曲ぐらい書けるけど、もっと真面目なネタになるとやっぱり無理でね。表現力のある人間にただただ憧れる。

やっぱりFrankとの類似点が多いよね。例えばどんなことでも話せること。お互いちょっとワイルドで変わってる。笑いのツボも一緒だ。あとお互い動物好きだね。彼は色んな動物飼ってて、俺は鯉150匹と鴨2羽と犬3匹・・・まぁとにかく動物がたくさんいるわけだ!インディーズパンクシーンで育てられたから、同じバンドが好きだし、インスピレーションも似てるところから来てる。彼は年下なのにだいたい俺と同じ頃に同じ音楽聴いてた。

俺らは長年世界を回って、色んなカルチャーを見てきて、一緒に冒険したけど、そういう経験って世界や自分の人間関係、海外にいる間の人間関係について考えさせられるよ。俺らは結局でっかいパズルの小さな一部にすぎないのさ。Frankもそういう考え方なんだ。四六時中何かやってないといけないとか、そんなんじゃない。よくても悪くても色んなことが起こるのよ。時にはいいこと、また時にはそうでもないこと。状況をどう考えるか、そしてポジティブな人間なのかネガティブな人間なのか次第だ。

Death Spellsは今までの俺らのバンドとまったく違う。刺激になるからすごくいいことだよ。あとFrankも俺もプロデューサーなんかじゃないけど、頑張ってるよ。ベタなんだけど、お互いまだまだだなって痛感したよ。世界的なバンドで活躍してきたのに、長い間やってきたのに、全然プロなんかじゃないよ。Death Spellsが俺らに今までにない経験をさせてくれた。〟

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